歴史と背景 約7分

風水(八宅)と九星気学は何が違うのか。同じ方位で答えが割れる理由

このサイトは方位の判定に九星気学を使い、風水(八宅)を別の層として並べて出しています。本命卦の出し方、東四命・西四命で吉方位が4つに固定される仕組み、そして同じ方位で吉凶が割れる例を、判定エンジンの実際の値で示します。

風水(八宅)と九星気学は何が違うのか。同じ方位で答えが割れる理由 — 記事の要点を図にしたもの

先に結論

  • 風水と九星気学は別の体系です。このサイトは判定に九星気学を使い、風水(八宅)は混ぜずに並べて出しています。既定では評価に入れていません
  • 八宅の吉方位は、本命卦が決まった時点で4 方位に固定されます。年ごとに動きません。ここが九星気学と最も違うところです
  • 東四命(坎・震・巽・離)の吉方位は北・東・南東・南、西四命(坤・乾・兌・艮)の吉方位は北東・南西・西・北西。この 2 組しかありません
  • 同じ方位で答えが割れることは普通に起きます。どちらかが間違っているのではなく、見ている規則が違います

なぜ 2 つ並べているのか

このサイトの中心は九星気学です。本命星と吉方位を調べるで出しているのも、方位で街を探すで使っているのも九星気学の年盤・月盤・日盤です。

一方で、方位を扱う体系は九星気学だけではありません(流派はいくつあるのかで数えました)。中でも風水の八宅は、人 → 方位 → 吉凶という形が九星気学とちょうど同じ土俵に乗ります。同じ問い方をするので、並べて比べられます。

ただし、八宅の吉凶が本来当てられるのは住まいの中の向きです。家が背にしている向きで決まる宅卦や、玄関・寝室・寝る向きといった家の中の配置が主な対象で、どの方角へ引越すかを決めるための体系ではないとされます。この記事で八宅を引越しの方位に並べて比べているのは、その使い方からの転用です。八宅が何の向きを見るのかは風水は、引越しの方角ではなく住まいの中の向きを見るものなのかに分けて書きました。

そこで /houi に八宅の早見を置きました。ただし点数を足し合わせてはいません。流派が違うものを足すと、どちらの答えでもない数字ができるからです。並べて出して、どう受け取るかは読む側に委ねています。

風水にはほかに玄空飛星のような流派もありますが、こちらは建物の坐向と建築期が要ります。物件データにその情報が無いので、いまは扱っていません。

本命卦はどうやって出すのか

八宅は生年と性別から本命卦(一つの卦)を決めます。年は元日ではなく立春で切ります。ここは九星気学と同じです。

生まれ男性女性
1900 年代(100 − 下 2 桁) を 9 で割った余り(下 2 桁 − 4) を 9 で割った余り
2000 年代(99 − 下 2 桁) を 9 で割った余り(下 2 桁 + 6) を 9 で割った余り

余りが 0 なら 9。5 になった場合は本命卦にならないので、男性は 2(坤)、女性は 8(艮)に振り替えます。

たとえば 1993 年生まれ(立春以降)の男性なら、100 − 93 = 7、7 ÷ 9 の余りは 7 なので兌(7)。同じ年の女性は 93 − 4 = 89、89 ÷ 9 の余りは 8 なので艮(8)。同じ生年でも男女で卦が変わります。

吉方位は 4 つに固定される

本命卦が決まると、8 方位それぞれに遊星という札が付きます。吉が 4 つ(生気・天医・延年・伏位)、凶が 4 つ(絶命・五鬼・六殺・禍害)です。

本命卦組吉の 4 方位凶の 4 方位
坎(1)東四命北(伏位)・東(天医)・南東(生気)・南(延年)北東(五鬼)・南西(絶命)・西(禍害)・北西(六殺)
震(3)東四命北(天医)・東(伏位)・南東(延年)・南(生気)北東(六殺)・南西(禍害)・西(絶命)・北西(五鬼)
巽(4)東四命北(生気)・東(延年)・南東(伏位)・南(天医)北東(絶命)・南西(五鬼)・西(六殺)・北西(禍害)
離(9)東四命北(延年)・東(生気)・南東(天医)・南(伏位)北東(禍害)・南西(六殺)・西(五鬼)・北西(絶命)
坤(2)西四命北東(生気)・南西(伏位)・西(天医)・北西(延年)北(絶命)・東(禍害)・南東(五鬼)・南(六殺)
乾(6)西四命北東(天医)・南西(延年)・西(生気)・北西(伏位)北(六殺)・東(五鬼)・南東(禍害)・南(絶命)
兌(7)西四命北東(延年)・南西(天医)・西(伏位)・北西(生気)北(禍害)・東(絶命)・南東(六殺)・南(五鬼)
艮(8)西四命北東(伏位)・南西(生気)・西(延年)・北西(天医)北(五鬼)・東(六殺)・南東(絶命)・南(禍害)

表をよく見ると、吉方位の組み合わせは 2 通りしかありません。

  • 東四命(坎・震・巽・離)… 北・東・南東・南が吉
  • 西四命(坤・乾・兌・艮)… 北東・南西・西・北西が吉

卦が違っても、吉になる方位の集合は同じで、そこに付く札(生気か天医か延年か伏位か)が入れ替わるだけです。これは八宅の構造そのもので、この性質が崩れていたら表の写し間違いだと分かります。実際、サイトの表はこの性質で検算しています。

九星気学と、どこが決定的に違うか

風水(八宅)九星気学
入力生年・性別生年月日(本命星)
時間で動くか動かない。一生同じ 4 方位毎年・毎月・毎日動く。年盤・月盤・日盤
吉方位の数常に 4日によって 0 のこともある
何を測るか家の向き・部屋の配置・寝る向きなど場の話が中心移動の方位と時期が中心

いちばん効くのは 2 行目です。八宅は時間の概念をほとんど持ちません。引越しの日取りを八宅で選ぶことはできません。逆に九星気学は、同じ方位が年と月と日で違う答えになります(年盤・月盤・日盤の関係)。

だから「風水では吉なのに気学では凶」という状態は、矛盾ではなく問いが違うだけです。八宅は「あなたにとってこの向きはどういう性質か」を、九星気学は「いまこの向きへ動くとどうか」を答えています。四柱推命・奇門遁甲まで含めて何を見ているかを並べたのが九星気学以外の評価基準です。

実際に割れる例

具体例を 1 つ出します。1993 年生まれ(立春以降)の男性は、

  • 九星気学の本命星 … 七赤金星
  • 八宅の本命卦 … 兌(西四命)

2026 年の年盤は中宮が一白水星で、七赤金星は南西に回ります。自分の本命星が回座する南西が本命殺、その正反対の北東が本命的殺です。本命的殺の決まり方と頻度は本命的殺とはどの方位かに書きました。

一方、八宅では兌の南西は天医、北東は延年。どちらも吉の 4 方位です。

方位九星気学(2026 年盤)八宅(兌)
南西本命殺天医(吉)
北東本命的殺延年(吉)
西—伏位(吉)
北西—生気(吉)
東—絶命(凶)

気学で最も避ける 2 方位が、八宅では吉の 4 方位に入っています。しかも 2027 年の年盤では七赤金星が東に回るので、気学側の南西・北東は本命殺でも的殺でもなくなります。八宅側の「南西=天医、北東=延年」は 2027 年になっても変わりません。

片方だけを見ていると、この違いに気付けません。両方を出しているのはそのためです。

このサイトでの扱い

  • 判定(段階 S〜X、方位ごとの街の並び順)は九星気学だけで出しています
  • 八宅は /houi の「風水(八宅)で見る 8 方位」で引けます。生年と性別を入れるとその人の 8 方位が出ます
  • 引越しをシミュレートするで「風水(八宅)でも見る」を押すと、同じ方位を八宅でも見られます。押したときだけ出ます。長いあいだ「風水は使っていない」と案内してきたので、黙って出すと、以前と同じ入力で違う画面になる人が生まれるからです
  • 出しても、九星気学の判定には混ぜていません。八宅の遊星は横に並ぶだけで、段階も並び順も色も変わりません(併記であって合算ではない)。押して開いたあとは 方位で街を探す の方位一覧にも遊星が 1 列足されますが、そこでも並び順は九星気学のままです
  • 性別は端末にだけ保存します。八宅は本命卦を出すのに性別が要りますが、この項目はクラウドに送っていません

注記

風水・九星気学はいずれも伝統的な占術上の考え方であり、効果が科学的に確認されたものではありません。遊星(生気・天医・延年・伏位・絶命・五鬼・六殺・禍害)の意味として書いたものは、八宅で一般に説明される内容であって、公的な基準ではありません。本命卦の算出式や吉凶の割り当てにも流派差があります。

方位や時期に関する判断が、健康・仕事・家族についての専門的な相談の代わりになるものではありません。

自分の場合はどうかを、同じ基準で確かめる

この記事で説明している判定は、サイト内の道具と同じ計算で出しています。生年月日と今住んでいる場所を一度入れれば、どの道具も同じ設定を読みます。

判定の考え方と出典、何を保証していないかはこのサイトについてに書いています。

記事の内容について、自分の場合はどうだったかを書いてください。実際に動いたあとどうだったかまで書けると、同じことで迷っている人の判断材料になります。