歴史と背景 約7分

風水(八宅)では、部屋の中のどこに何を置くとされるのか

八宅風水では、家の中心から見た8つの区画と、人が体を向ける向きの両方に本命卦の吉凶を当てるとされます。中心の取り方、「置く場所」と「向く向き」の違い、玄関・寝室と寝る向き・机・コンロ・水回りの一般的な当て方を、1990年生まれの男性(坎)と女性(艮)の実例で整理します。

風水(八宅)では、部屋の中のどこに何を置くとされるのか — 記事の要点を図にしたもの

先に結論

八宅では、家の中心から見た区画(どこに置くか)と、体や焚き口が向く向き(どちらを向くか)の 2 つに、本命卦の吉凶を当てるとされます。

  • 当てる表は、風水(八宅)で自分の吉方位を調べるで出る本命卦の 8 方位と同じものです。生気・天医・延年・伏位が吉、絶命・五鬼・六殺・禍害が凶とされます
  • よく挙げられる当て方は、寝室と机は吉の区画に置き、頭や顔を吉の向きへ、コンロは凶の区画に置いて焚き口を吉の向きへ(坐凶向吉)、トイレや浴室は凶の区画に、というものです
  • 同じ 1990 年生まれでも、男性は坎(東四命)、女性は艮(西四命)で、吉の 4 方位がすべて入れ替わります。家族のあいだで卦が違うのは珍しくありません
  • 家の中心の取り方、方位を磁北で測るか真北で測るか、家族のだれの卦で見るかは、流派によって説明が分かれます
  • 風水(八宅)で自分の吉方位を調べるで自分の間取りを描くと、部屋ごとにどの区画にあるかを、この当て方に照らして出せます(間取り図の画像は送信も保存もしません)

家の中の方位は、どこを基準に測るのか

家の中心に立ち、そこから見た 8 つの方位に区画を分ける、とするのが一般的な説明です。区画は 45 度ずつに切ります。九星気学の古典の区分(四正 30 度・四隅 60 度)とは切り方が違うので、同じ部屋でも気学と八宅で別の方位に入ることがあります。

中心は、間取り図の外形の重心で取る説明が多く見られます。L 字形のように欠けや張りがある間取りでは、欠けを補った四角形の中心で取るか、実際の形の重心で取るかで説明が分かれます。集合住宅では、建物全体ではなく自分の住戸の間取りで見る説明が一般的です。

方位の測り方にも幅があります。羅盤は方位磁針で北を取る道具なので磁北で測る説明が多い一方、地図の真北で取る説明もあります。日本では磁北が真北から西へ数度ずれていて、区画の境目の近くにある部屋は、どちらで測るかで別の区画に入ることがあります。ずれの大きさと、羅盤に針が 3 本ある理由は風水はどこから来たのかに書きました。

「置く場所」と「向く向き」は、どう違うのか

八宅の当て方には 2 通りあります。

  • 置く場所: 家の中心から見て、その部屋や家具がどの区画にあるか
  • 向く向き: そこで過ごす人が体を向ける向き、または器具の口が向く向き

たとえば北の区画にある寝室で、頭を南東に向けて寝る場合、場所は「北」、向きは「南東」です。2 つは別々に見るので、区画は吉でも向きは凶、ということが起きます。

玄関は、どこにあるのがよいとされるのか

玄関は外から家に入る口で、八宅でも重く見る説明が多くあります。吉の区画、なかでも生気の区画にあるのが望ましい、とする説明がよく見られます。

ただし玄関は、建てた後や借りた後には動かせません。玄関が凶の区画にある場合は、ほかの動かせるもの(寝る向きや机の向き)を吉に合わせる、という説明が一般的です。

寝室と寝る向きは、どう合わせるとされるのか

長い時間を過ごす場所なので、八宅の説明では寝室がよく取り上げられます。寝室を吉の区画に置き、寝るときの頭の向きを吉の方位へ向ける、とする説明が多く見られます。どの吉を選ぶかは生気・天医・延年から目的に合わせる、とされることが多く、天医は体調、延年は人間関係と結び付けて説明されます。

何をもって寝る向きとするか(頭の向きか、ベッドの頭側が接する壁の方位か)は、説明によって違います。

机は、どちらを向くとよいとされるのか

机は、座ったときに顔が向く方位を吉にする、とする説明がよく見られます。仕事や勉強の机では生気を挙げる説明が多いです。机を置く区画も吉であれば、なおよいとされます。

コンロは、なぜ凶の区画に置くとされるのか

コンロ(もとはかまど)だけは、ほかと逆の当て方をします。コンロ本体は凶の区画に置き、焚き口を吉の方位へ向ける、とされます。「坐凶向吉」と呼ばれる説明で、火で凶を抑え、吉の側から火を取り込む、という考え方とされます。

焚き口は、もともと薪をくべる口のことです。いまのガスコンロや IH で何を焚き口とみなすか(操作する人が立つ側、ガスや電気の取り入れ口など)は、説明が分かれます。

トイレや浴室は、どこに置くとされるのか

トイレや浴室などの水回りは、凶の区画にあるほうがよい、とする説明が多く見られます。凶を流す、という考え方とされます。逆に、生気や天医の区画が水回りになっていると、その吉を活かせない、と説明されます。

1990 年生まれの男性と女性では、何がどう変わるのか

本命卦は、生年(立春で区切る)と性別で決まります。同じ 1990 年生まれでも、男性は坎(東四命)、女性は艮(西四命)です。

方位1990年生まれの男性(坎)1990年生まれの女性(艮)
北伏位(吉)五鬼(凶)
北東五鬼(凶)伏位(吉)
東天医(吉)六殺(凶)
南東生気(吉)絶命(凶)
南延年(吉)禍害(凶)
南西絶命(凶)生気(吉)
西禍害(凶)延年(吉)
北西六殺(凶)天医(吉)

2 人の吉の 4 方位は 1 つも重なりません。東四命と西四命は、吉と凶の 4 方位がちょうど入れ替わる組だからです。

上の当て方をこの 2 人に当てると、次のようになります。

  • 机で顔を向ける方位(生気): 男性は南東、女性は南西
  • 寝るときの頭の向き(天医): 男性は東、女性は北西
  • コンロを置く区画(凶): 男性は北東・南西・西・北西、女性は北・東・南東・南

家族で本命卦が違うときは、どうするとされるのか

上の例のように、同じ年に生まれた夫婦でも東四命と西四命に分かれることがあります。

寝る向きや机の向きのように人ごとに決められるものは、それぞれの本命卦で合わせる、とする説明が一般的です。玄関やコンロのように家に 1 つしかないものは、世帯主の卦で見る説明、コンロを最も使う人の卦で見る説明など、だれの卦を使うかで説が分かれます。

動かせない間取りでは、何から合わせるとされるのか

賃貸住宅のように間取りを変えられないときは、動かせるものから合わせる、とする説明が多く見られます。玄関や水回りの位置は変えられませんが、寝る向き、机の向き、どの部屋を寝室にするかは選べます。

このサイトで、自分の間取りに当てられるのか

当てられます。ただし、このサイトは物件の間取りのデータを持っていないので、間取りは自分で描きます。

風水(八宅)で自分の吉方位を調べるで生まれ年と性別を入れると、本命卦と 8 方位の吉凶が出ます。その下で部屋を四角の組み合わせで描き、間取り図の方位記号に合わせて北の向きを回すと、家の中心から 45 度ずつの区画に吉凶を塗り、部屋ごとにどの区画が主か、上の当て方に合うかを出します。立体でも見られます。

  • 手元の間取り図を下敷きにできます。画像はその端末の画面に表示するだけで、送信も保存もしません
  • 家の中心は、描いた形の重心で取るか、欠けを補った四角形の中心で取るかを選べます。L 字の間取りでは 2 つの中心が分かれ、取り方で主な区画が変わる部屋には印が付きます
  • 間取り図の方位記号は真北とは限らない(方位磁針の北や、おおよその向きのこともある)ので、記号が 10 度ずれると主な区画が変わる部屋にも印が付きます

区画の大きさは角度だけで決まるので、寸法は縦横の比が合っていれば十分です。

引越し先の方位と時期は、九星気学(年盤・月盤・日盤)で別に判定しています。八宅が本来見る対象と移動の方位の違いは風水は、引越しの方角ではなく住まいの中の向きを見るものなのかに書きました。

注記

風水・九星気学は伝統的な占術上の考え方であり、効果が科学的に確認されたものではありません。家の中心の取り方、方位の測り方、当て先と吉の選び方には流派差があり、ここに書いたのは八宅で一般に説明される内容であって、公的な基準ではありません。家具の配置は、動線、採光、換気、避難経路、ガス・電気の設備の条件を優先してください。Cloud Palette は計算条件を整理する道具で、将来の出来事を保証するものではありません。

自分の場合はどうかを、同じ基準で確かめる

この記事で説明している判定は、サイト内の道具と同じ計算で出しています。生年月日と今住んでいる場所を一度入れれば、どの道具も同じ設定を読みます。

判定の考え方と出典、何を保証していないかはこのサイトについてに書いています。

記事の内容について、自分の場合はどうだったかを書いてください。実際に動いたあとどうだったかまで書けると、同じことで迷っている人の判断材料になります。